TOKYO MX地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月~金曜7:00~)。3月17日(火)放送の「オピニオンCROSS neo」のコーナーでは、令和メディア研究所主宰で白鴎大学特任教授の下村健一さんが各国でフル回転しているファクトチェックの現状について解説しました。

◆デマのインフォデミックを阻止せよ!

新型コロナウイルス感染症への不安が広がるなか、予防や日用品の供給に関するデマがSNSなどで飛び交い、さまざまな情報がインターネット上で拡散。これを受け、国連児童基金(ユニセフ)は「不正確な情報を広めたり、信頼できる人の名前を悪用して誤情報を権威付けしようとしたりするのは危険だ」とコメントを発表しています。

新型コロナウイルスに関する不正確情報に対抗すべく多くのジャーナリストが自主的にさまざまなファクトチェックの取り組みを進めているそうで、下村さんはその事例を紹介。

まずは、アメリカ「PolitiFact(ポリティファクト)」。これは主に政治家の発言をチェックするサイトだそうで、3月初旬にはトランプ大統領の「新型コロナの検査は誰でも受けられる」との言葉を調査。すると、結果は最悪を示す「PANTS ON FIRE!(パンツに火)」と判定されました。

下村さんは「これには“医者が必要だと認めた人は”といった前提が付く。トランプさんは非常に言い方が雑だった」と指摘。「PolitiFact」では、こういった誤解を招くミスリーディングを含めチェックしているそうで、「悪意の虚報と単なる勘違いなどによる誤報と、こういった不正確な表現、その全てがファクトチェックの対象になってくる」と言います。

また、台湾には「台湾ファクトチェックセンターがあります。そのサイトでは先日、河野太郎防衛大臣のTwitterチェック。それは「台湾から50万のマスクが届いた」という感謝のツイートでしたが、判定は「FAKE」。河野防衛大臣はこのようなツイートはしていませんでした。

そのツイートを見てみると、名前の横にはTwitter社の本物認証バッヂがあり、アカウントも本物と同じ。それだけに事実と思われがちですが、下村さんは「(日本人は)『安着しまして』なんて言わない。サッと読んでしまうけど、よく見ると、“本当に日本人が使うのか?”という言葉で見分けられることが結構多い」と指摘。日本語がわからない台湾の人には真偽の判別は不能ですが、今回は日本のファクトチェック機関に照会が依頼され、間違いだと判明。このツイートは画像を切り貼りし、あたかも本物のように作られたものだそう。

台湾ではファクトチェックセンターなどが「FAKE」と判定したツイートには、すぐにグレーカバー目隠しで付く仕組みになっていると言います(※日本では未対応)。

◆「鵜呑みにせず、自分の頭で考える習慣を」

今回、台湾ファクトチェックセンターに協力したのは、日本の「ファクトチェック・イニシアティブ・ジャパン。同サイトでは国内のさまざまな団体と一緒になり、デマ情報の判定を行っています。それだけに、下村さんは情報の真偽に疑いがあるときはこのサイトチェックするように促します。その上で、「ファクトチェックサイトすら鵜呑みにはしないで」と警鐘を鳴らします。というのも、ただ判定結果を見るのではなく、その根拠を見るべきと言い、「最後は自分の頭で考える、この習慣をつける良い機会」と話していました。

manma代表で慶應義塾大学大学院生の新居日南恵さんも、日々多くの新情報が流れているなか、「何が信用できるのか、自分からファクトチェックされた情報を取りにいかないといけないと改めて思っています」と実感を述べると、キャスターの宮瀬茉祐子も「これだけ情報が拡散していると、新しい情報を入れないほうがいいのでは……という感覚になってしまう。でもちゃんと自分のなかで情報を更新していくには、いつもより積極的に情報を取りにいくことが大事」と同意していました。

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<番組概要>
番組名:モーニングCROSS
放送日時:毎週月~金曜 7:00~7:59 「エムキャス」でも同時配信
レギュラー出演者:堀潤、宮瀬茉祐子
番組Webサイトhttps://s.mxtv.jp/morning_cross/
番組Twitter@morning_cross

「新型コロナ」デマによるインフォデミックに騙されないために